1. ホーム
  2. リハビリテーション
  3. ≫リハビリテーションとは何か?

リハビリテーションとは何か?

リハビリテーションとは何か? 

リハビリテーション=re(再び)+habilis(適している)

  • リハビリテーションは良く聞く言葉であるが、意味はあいまいに使われることが多い。
  • 最も多い誤解はリハビリテーションとは「手足の機能訓練」だとする考えである。

 

(基本的理解) リハビリテーションとは、私たちが普通に営んでいる「生活」を回復したり、再び立て直すためのさまざまな活動のことである。(P3)

人が障害をおってそのために人間らしい生活を失った場合、再び人間らしい生活を取り戻すための働きかけということ。

 

<事例>P155

 

Aさん(男性)は54歳のとき、仕事から帰宅途中、脳卒中(脳出血)を起こして倒れ、救急車にて入院。ただちに手術により血の塊(かたまり)を取り除いたが、右半身の麻痺と言語障害が残った。5日目から、リハビリテーションを開始、PT,OT,STによる訓練を受けた。歩行は右足を少し引きずり気味ながらも早歩きできる程度まで回復、右手は箸使用可能、字も左手で書くよりは上手な程度に達し、言語も少しつまり気味ながらもコミュニケーションは十分可能な程度まで回復した。

 

 

 

 

脳卒中におそわれた人としては、非常に幸運だったといってよいくらい軽い後遺症の状態で、約3ヶ月半後、自宅に退院した。経済的にも家族関係にもとくに問題はなく。非常によい条件に恵まれたケースと考えられた。

 

 ところが退院から4ヶ月を過ぎるころ、Aさんの奥さんからリハビリテーション科スタッフのところに電話が入った。このごろAさんが寝床についていることが多くなり、たまに起きてきても、訳のわからないことを口走ったり、ちょっとしたことで凶暴になり、はさみを振り回したりする現状が訴えられた

 

  Aさんの場合、浴室の改造や手すりの取りつけ、トイレを洋式化するなどの整備がなされたものの、仕事一途で生きてきたAさんには、近隣社会との交流はあまりなく、近くに行き来する友人や同病者仲間はいなかった。会社も休職状態であり、家庭の切り盛りも奥さんが行うようになった。Aさんは退院してからしばらくは毎日毎日散歩を実行していた。ただし、知った人に出会うことを極端に嫌がり、遠くに知人の姿を見ると、くるりと向きを変えて家に戻ってしまったりする状態であった。そのうち、散歩も休みがちになり、家の中に閉じこもることの多い生活となる。他の人と会うこともなくなり、寝巻きのまま着替えることもせず、ベッドの上にいる時間がしだいに増えていった。食事も不規則になり、ADLも何かと奥さんの手をかりることが多くなった。その頃から急速に足腰の衰えが目立ち始め、日中からベッドの上でウトウトしていることが多くなり、事実上の寝たきり状態におちいっていったのである。

 

リハビリテーション医療の手法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Aさんの未来:このままでは次の図や写真のように重度の寝たきり老人となるだろう。軽い右半身麻痺でありながら、褥瘡(床ずれ)、拘縮、筋肉の萎縮、発誤がない、痴呆症状、など(廃用症候群)がAさんの生活を何重にも障害することとなる。 4.の終末期リハビリテーションで対応することも重要であるが、その前に3.維持期のリハビリテーションを充実させることが必要である。

 

これからの授業では、

3.維持期(生活期)リハビリテーションを中心に

介護予防・寝たきりの予防、寝たきりからの回復のリハビリテーションと介護のあり方について学ぶ予定である。

 

リハビリテーション=生活の回復=自立とQOL

  • QOL=生活の質(P135)障害がありながらも、社会生活がどうかを示すものである。 障害を持ちながらも、家庭や職場、あるいは地域社会で健常者と同じく生活し、周りからも受け入れられ、本人も満足しているような生活がQOLの高い生活といえる。