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ADLに自立することの意味とそれぞれのADLの特徴

ADLに自立することの意味とそれぞれのADLの特徴

 

 ADLはそれぞれ持っている意味が異なる。この人間的な意味を知れば、できる限りADLの自立をめざすことの大切さが理解でき、自立を働きかけるアプローチもまた知ることができる。

 

  1. 排泄の自立

    母親は「お漏らししたら恥ずかしいよ」としつけている  ⇒ 幼児は1~2歳でおむつが取れて排泄が自立する。同時にこの母親のしつけにより、こどもは「羞恥心」を身に着ける。

     羞恥心により 母子一体 ⇒  「見ている人」と「見られている自分」という風に幼児は自分が母親とは別の存在であることに気付く。「独立した人格」への自覚と言える。

  • 下の世話になりたくない。              
  • 寝たきりの高齢者がおむつが取れると   

まるで「自分を取り戻したように」生き生きと

自信に満ちた様子を見せる。

   

2.食事の自立

 食事の自立と排泄の自立はほぼ同じころに達成される。

             

  1. 複数の食べ物を味覚に助けられながら、自分で選びながら食べる。幾つ物の中から、自分の意思で選び食べ進んでいく姿は主体的行為そのもの。介助されて食べるとおいしくないことに気付く。主体が発揮されてはじめて「美味しい」  
  2. 食事の場はコミュニケーションの場となっている。親しい人との会食として行われるのが一般的。

    子供の孤食 ⇒ 情緒面の問題を生じやすい。

    会食によるコミュニケーションは1.食事が楽しくなり、食欲が増進する。2.食事の自立が自然に得られる。3.お化粧をしたり、衣服に気を使うようになる(身だしなみ)4.弱いお年寄りの世話をする人が現れる。

    会食という場が自分と他人を見つめなおす場となったということ。

     

3.移動の自立

 歩く(移動)は排泄や食事と比べてそれ自体は目的ではない。移動は何かの目的があって初めて行われるものである。ADLを支える基本的な動作(ADL)といえる。

「歩けなくなったらお終い」 ⇒ さまざまな行動が自分の意思で行えなくなる怖れを表現している。

4.身だしなみの自立

身だしなみ=「着替え、身づくろい、洗面、お化粧」(着替えを除いて整容ということもある。)

 

孤独な生活では行われにくい「身だしなみ」

「着替えましょう」 ⇒  「 何のために???」

他の人のいる場に出かけるから、他の人に会うから「身だしなみ」を整える。

会う人や出かける場所によりふさわしい「身だしなみ」をする。

「身だしなみ」は「社会的な場」と「そこでの自分」を念頭に置いた「社会的行為」あるいは「社会に出るための準備」としてのADLである。人間の社会性を支える核心的なADLであるといえる。

 

.入浴:これまでのADLのような精神的・社会的意味を持つというよりはほとんど

 「個人衛星」としてのADLである。

 

6.コミュニケーション

 人と人の間で初めて成立するという点で他のADLとは異なる。

 

手段はほとんど「言葉」 ⇒  1.互いの意思を伝え合う

               2.情緒的交流の最も優れた方法 =共感の場

 孤立したり、孤独では生きられない人間にとって、コミュニケーションこそ他の人と共感を分かち合うものといえる。