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家族に対する援助の方向性:

リハビリテーション概論  授業資料

(2)家族に対する援助の方向性:

 

寝たきり老人と家族の問題は別々のものではない。一人の寝たきり老人を抱えることで介護者(家族)もまた健全な社会生活を営むことが困難となる。

 

図5-12 、 図5-13

1.介護者(家族)に生じる、解決する必要のあるニーズ

1.社会交流のない孤立した生活

2.孤立から生じるストレス(精神的負担)

3.家族関係のゆがみ

4.介護負担(身体的負担)の増大

 

 

2.家族に対する援助=「家族の自立とQOLの向上をめざした援助」

  • 家族の自立=その家族の価値観、ライフスタイルに従って自由にふるまうことのできる生活(訪問ケア-家族の生活への介入になりやすい。

    家族の生活への影響が少ないスポット型ヘルパーや通所ケアの活用が有用

     

  • 家族のQOLの向上-介護から解放された自由時間の確保通所ケアの利用が有効

 

家庭での介護方法の指導のありかた=病院における安静を前提とした介護技術は、役にたたないだけでなく、かえって介護負担を増し、ストレスを増やすことになる。

 

 例えば、褥瘡のを治すために3時間後との体位変換を指導されることがあるが、これは絶対に起こしてはいけない、病院での安静治療の時の方法である。家族は負担が増すばかりでいずれは介護者が倒れてしまう。しかし、起こしてはいけない寝たきり老人はほとんどいない。起きて座位をとることが褥瘡の治癒の第一歩となることを学んだ。

 

介護技術の指導をするまえにトイレの洋式化や手すりをつけるなどの住宅改造やベッドに移動用バーをつけるなどの福祉用具の整備のほうが、介護者の負担軽減や老人の自立につながりやすい。介護方法の指導を行う場合は、家族の介護負担を軽減しうるかどうかについての十分な配慮をする。

 

 

 

(3)社会資源を積極的に活用

1.本人や家族の社会交流を拡大する方向で利用する。

 

2.家庭内での生活そのもの(ADL)の自立や援助を目指した利用をめざす。

 

訪問ケア:ホームヘルプ、訪問看護、訪問入浴、訪問リハビリテーション

通所ケア:デイサービス、デイケア、機能訓練事業、生きがい対応型デイサービス

健康:医者や看護婦(かかりつけの医者)

身体機能のチェック:理学療法士、作業療法士、言語療法士

ボランティア:情緒的な支え

住宅改修、福祉用具貸与:介護保険

 

通所ケアの利用により、社会交流の減少、ストレスの増大、ADL能力の低下、介護負担の増加などの問題に直接対応できる。

 

訪問ケア 介護そのものの援助や家事の援助が必要な場合はホームヘルパーを利用するが、過剰なサービスにならないように注意する。

 

 

通所ケアの利用が社会交流をもたらし、寝たきりの原因である閉じこもり症候群の解決のために不可欠なケアであるし、介護者にとっても自由時間を確保することで、社会交流やストレスの解決につながる。